未経験インフラエンジニアの転職サイト比較と年収相場の実態を解説
未経験からインフラエンジニアへの転職を考えるとき、どの転職サイト・エージェントを使えばいいのか、年収は本当に低いままなのかという2点で迷う人が多くいます。この記事では、未経験者向けの転職サービスを「受け入れ実績」「研修体制」「SES専業かどうか」の3つの軸で比較する方法と、平均値・中央値・母集団を区別した年収の実態を整理します。根拠が確認できない年収額や、利用実績のないサービスの断定的な評判は掲載していません。
未経験からのインフラエンジニア転職について、転職エージェント各社の公表情報と厚生労働省の職業分類にあたって書いています。統計・公的情報は2026年9月16日に確認しました。個人の転職体験談は掲載していません。
未経験からインフラエンジニアの転職で最初に確認すること
未経験からインフラエンジニアを目指す人が転職活動で迷いやすいのは、どの転職サイト・エージェントを使えばよいかと、年収が本当に上がっていくのかという2点です。この2点は「おすすめランキング」の順位や、出典のあいまいな年収額だけでは判断できません。サービス側が公表している条件と、統計上の職業分類を区別して見る必要があります。
比較の軸を先に決めてから探す
転職サイト・エージェントの一覧をただ眺めるだけでは、どれが自分に合うか判断しにくくなります。未経験の受け入れ実績、入社後の研修体制、SES専業かどうかという3つの軸を先に決めておくと、比較の基準がぶれません。次の章で、この3軸それぞれの確認方法を説明します。
資格・面接対策・地域の求人事情は別記事で深掘りしている
未経験からの転職に役立つ資格や、面接でよく聞かれる質問、東京・大阪・仙台といった地域ごとの求人事情については、当サイトのインフラエンジニア転職でおすすめの比較軸をまとめた記事で詳しく解説しています。この記事では、その記事では扱っていない転職サービスの比較軸と、年収の実態に絞って掘り下げます。両方を読むと、サービス選びから年収の見方まで一通り把握できます。
- 未経験者向けの受け入れ実績を公開しているか
- 入社後の研修・OJT体制があるか
- SES専業か、自社インフラ求人も持つ会社か
- 年収の数字が平均値か中央値か
- その数字が誰を対象にした調査かがわかるか
サービス選びと年収の見方は別の話です。この記事ではこの2つを分けて、それぞれの確認方法を整理します。
未経験者向けの転職サイト・エージェントを比較する3つの軸
未経験者向けの転職サイト・エージェントは数が多く、単純な人気ランキングでは自分に合うかどうかが判断できません。当編集部では特定サービスの利用実績にもとづく評判評価は行っていないため、公表されている条件で比較できる3つの軸を提示します。受け入れ実績、研修体制、SES専業かどうかの順に確認すると、候補を絞りやすくなります。
未経験の受け入れ実績を公開しているか
求人ページや会社概要で、未経験者からの入社実績や研修卒業者数を具体的な数字や事例で公開しているサービスは、支援の体制が整っている可能性が高いといえます。「未経験歓迎」の表記だけで、受け入れ人数や配属後の実績を示していないサービスは、実際の支援内容が求人票だけでは見えにくくなります。面談の際に、直近の未経験者採用の人数や配属先の業務内容を質問してみるとよいでしょう。
入社後の研修・OJT体制があるか
未経験からの入社では、研修期間の長さと、研修後にどの業務から任されるかがサービス・求人ごとに異なります。研修が数日で終わり初日から夜間対応のシフトに入る求人と、数か月かけて基礎を学んでから配属される求人とでは、入社後の負担が大きく変わります。転職サイト・エージェントの担当者に、紹介先の研修期間と配属後の業務範囲を具体的に確認することが欠かせません。
SES専業か、自社インフラ求人も持つ会社か
転職サイト・エージェントの中には、客先常駐(SES)の求人を中心に扱う会社と、自社でインフラを運用する企業の求人も扱う会社があります。SES専業のサービスに登録すると紹介される求人がSES中心になりやすいため、正社員として自社インフラを担当したい人は、その求人も扱っているかを事前に確認しておく必要があります。SESそのものの詳しいメリット・デメリットは、後の章で扱います。
| 比較の軸 | 確認する場所 | 見るべき点 |
|---|---|---|
| 受け入れ実績 | サービスの会社概要・求人ページ | 未経験からの入社人数や配属先の事例が具体的か |
| 研修・OJT体制 | 求人票・面談での質問 | 研修期間の長さと配属後の業務範囲 |
| SES専業かどうか | 取扱求人の一覧・担当者への確認 | 自社インフラ求人も扱っているか |
- 未経験からの入社人数や事例を公開しているか
- 研修期間と配属後の業務範囲が明記されているか
- SES専業か、自社インフラ求人も扱っているか
- 担当者がインフラの技術用語を理解しているか
- 非公開求人・スカウト機能の有無
「未経験歓迎」の表記だけで選ばず、受け入れ実績・研修体制・SES専業かどうかの3点を公表情報で確認すると、入社後のギャップを減らせます。
インフラエンジニアの年収は本当に低いのか
「インフラエンジニアは年収が低い」という言説は検索結果に多く出てきますが、その根拠となる数字が平均値か中央値か、誰を対象にした調査かまで示している記事は多くありません。同じ「インフラエンジニア」という呼び方でも、運用監視が中心の業務と、設計・構築やクラウドを担当する業務では年収の水準が異なり、単純な高低では語れません。数字を見るときは、何を対象にした値かを先に確認する必要があります。
「年収が低い」と言われる理由
「インフラエンジニアは年収が低い」と言われる背景には、監視・保守運用を担当する期間が長く、設計・構築や上流工程に進めないまま年数を重ねるケースがあることが挙げられます。運用専任の期間が長い人と、早い段階で設計・構築やクラウド運用に関わった人とでは、同じ「インフラエンジニア」という呼び方でも年収の伸び方が大きく変わります。低いと感じる場合、担当業務が運用に偏っていないかを見直す視点が必要です。
統計上の職業分類の違いに注意する
厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)には「インフラエンジニア」という分類はなく、業務内容に応じて「ソフトウェア作成者」や「システムコンサルタント・設計者」といった分類に振り分けられています。この分類名は普段の呼び方と異なるため、引用元の記事がどの分類の数字を「インフラエンジニアの年収」として紹介しているかを取り違えないよう注意が必要です。本記事の執筆時点では、この環境からjob tagのページを直接開いて数値を再確認できていないため、具体的な万円単位の数字はここでは示しません。
- その数字は平均値か、中央値か
- 調査の対象は誰か(インフラエンジニア全体か、特定の分類か)
- 調査年・公表年はいつか
- 運用監視中心か、設計・構築中心かの区別があるか
- 一次資料(厚生労働省・調査元)にリンクしているか
「インフラエンジニアの平均年収◯◯万円」という数字は、統計の年度や母集団がサイトごとに異なることが多いです。気になる場合は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag、https://shigoto.mhlw.go.jp/)や賃金構造基本統計調査を自分で開いて確認することをおすすめします。
「低い」か「高い」かではなく、運用中心か設計・構築中心かという業務内容の違いで見ると、年収差の理由がつかみやすくなります。
未経験からの年収相場と上げ方
未経験からインフラエンジニアとして働き始めた場合の年収は、複数の転職エージェントが自社サイトで公開している集計では初年度300万円台前半から380万円程度とされることが多いです。この数字は各社が自社の支援実績から出した参考値であり、厚生労働省などの公的統計にもとづくものではない点に注意してください。応募先ごとの提示額は、地域や企業規模によっても変わります。
未経験1年目の年収帯は参考値である
未経験1年目の年収帯として紹介される300万円台〜380万円程度という数字は、転職エージェント各社が自社の登録者・成約実績を集計したものです。公的統計のように無作為抽出された調査ではないため、その会社の登録者層や紹介先企業の傾向によって数字が変わりうる参考値として受け止める必要があります。応募前には、求人票に記載された提示年収を個別に確認することが欠かせません。
年収を上げるために効く要素
未経験から年収を上げていく人に共通する要素として、監視・運用にとどまらず設計・構築の業務に早く関わること、クラウド環境の実務経験を積むこと、資格で学習内容を裏づけることが挙げられます。上流工程(要件定義・設計)に関わった経験があるかどうかは、企業が提示年収を決める際に重視する点として複数の転職メディアで紹介されています。資格の具体的な種類は、前の章で紹介した別記事にまとめています。
| 経験年数の目安 | 担当業務の傾向 | 年収に影響しやすい要素 |
|---|---|---|
| 未経験〜1年目 | 監視・保守運用が中心 | 研修体制、配属先の業務範囲 |
| 2〜3年目 | 構築・運用の一部を担当 | クラウド実務経験、資格の有無 |
| 4年目以降 | 設計・上流工程への関与が増える | 上流工程の経験、リーダー経験 |
- 監視・運用だけでなく設計・構築に関わる機会があるか
- クラウド環境の実務経験を積めるか
- 資格取得を実務の裏づけとして説明できるか
- 上流工程(要件定義・設計)への関与機会があるか
- 提示年収は求人票で個別に確認したか
未経験1年目の年収帯はあくまで参考値です。年収を伸ばす鍵は、運用にとどまらず設計・構築やクラウドの実務に早く関わることにあります。
SES経由で転職するメリットとデメリット
未経験からインフラエンジニアを目指す人の多くは、SES(客先常駐)の企業を経由して実務経験を積むルートを検討します。SES経由の転職には早期に実務経験を積みやすいという利点がある一方、年収やキャリア形成の面で不利になりやすいという指摘も多く見られます。両方の面を理解したうえで、企業選びの基準を決める必要があります。
未経験者にSES経由の転職が選ばれやすい理由
SES企業は未経験者の採用に積極的な傾向があり、複数のクライアント先の現場を経験することで、短期間でさまざまな技術に触れられる可能性があります。自社でインフラを運用する企業の求人は経験者採用が中心になりやすいため、未経験者にとってはSES経由が実務経験を積む入り口として選ばれやすくなっています。ただし、配属される現場の業務内容は案件ごとに差があります。
SESが年収面で不利になりやすいと言われる理由
SESは、SES企業がクライアントへ請求する金額からマージンを引いた分がエンジニアの給与になる契約形態のため、同じ業務でも自社インフラの正社員採用より年収が伸びにくいと指摘されることが多いです。契約単価やマージン率を公開している企業は少なく、数字として断定することはできませんが、SNSや情報系のコミュニティでは繰り返し同様の指摘が見られます。SES企業を選ぶときは、還元率や昇給の仕組みを面談で確認することをおすすめします。
SES自体が良い悪いというより、還元率や案件のコントロールができる会社かどうかで差が出ます。会社単位で見極める視点が必要です。
- クライアントへの請求額とエンジニアへの還元率
- 案件の内容を自分でコントロールできるか
- 設計・構築に関わる案件へのアサインがあるか
- 正社員登用や自社インフラへの転籍実績があるか
- 昇給・評価の仕組みが明確か
経験者との転職の違い(有利さの差はどこから生まれるか)
インフラエンジニアの転職市場では、実務の勘所がわかる経験者の数が需要に対して少ないため、経験者のほうが有利になりやすいとされています。未経験者が不利というわけではなく、経験者と比べて評価される観点が異なるだけなので、未経験者は自分が評価されやすい観点を理解しておく必要があります。ここでは、有利さの差がどこから生まれるかを整理します。
経験者が有利とされる理由
経験者は、担当したシステムの規模や障害対応での役割を具体的に説明できるため、入社後にどの程度の業務を任せられるかを企業側が判断しやすくなります。企業が提示年収を決める際は、リーダー経験の有無と上流工程への関与経験を重視する傾向があるとされ、この2点を持つ経験者は特に有利になりやすいです。経験者の間でも、運用中心か設計・構築中心かで評価は変わります。
未経験者が経験者との差を縮める方法
未経験者は実務経験で経験者に及ばない分、学習の再現性と、前職での経験をどう活かせるかを具体的に説明することで差を縮めやすくなります。前職で業務フローの改善や手順の標準化に取り組んだ経験があれば、インフラの運用効率化や自動化にも同じ姿勢で取り組めると伝える説明が有効とされています。資格取得も、学習の再現性を示す材料の1つになります。
| 項目 | 経験者 | 未経験者 |
|---|---|---|
| 評価される点 | 担当システムの規模・障害対応の実績 | 学習の再現性、前職経験の活かし方 |
| 提示年収を左右する要素 | リーダー経験、上流工程の経験 | 研修体制、配属後の業務範囲 |
| 転職活動の進め方 | 専門型エージェントで経験を言語化する | 未経験特化型で受け入れ実績を確認する |
未経験者は経験者と同じ土俵で戦う必要はありません。学習の再現性と前職経験の活かし方を具体的に伝えることが近道です。
よくある質問
未経験からインフラエンジニアへの転職について、検索で多く調べられている質問をまとめました。個別の企業や状況によって事情は変わるため、一般的な考え方としての回答です。統計や調査の数値は今後更新される可能性があるため、実際に確認するときは公表年を確認してください。以下は2026年9月16日時点で確認した情報にもとづいています。
未経験でもインフラエンジニアの転職サイトは使えますか
未経験者向けの求人を扱う転職サイト・エージェントは複数あり、未経験からの応募自体は可能です。選ぶときは、未経験からの入社実績を公開しているか、研修・OJT体制が明記されているか、SES専業か自社インフラ求人も扱っているかの3点を確認することをおすすめします。「未経験歓迎」の表記だけで判断すると、研修が数日で終わり初日から夜間対応に入るような求人と、数か月かけて基礎を学べる求人の差が見えないまま応募してしまう可能性があります。複数のサービスに登録して、担当者に受け入れ実績と研修内容を具体的に質問してみてください。
インフラエンジニアの年収は本当に低いのですか
一律に低いとは言えません。同じ「インフラエンジニア」でも、監視・保守運用が中心の業務と、設計・構築やクラウドを担当する業務では年収の水準が異なります。厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)にも「インフラエンジニア」という分類はなく、業務内容に応じて「ソフトウェア作成者」や「システムコンサルタント・設計者」といった分類に振り分けられています。インターネット上の「平均年収◯◯万円」という数字を見るときは、平均値か中央値か、誰を対象にした調査かを確認する習慣をつけると、実態に近い判断ができます。
SESと自社インフラ、どちらを選ぶべきですか
どちらが優れているというより、目的によって向き不向きが変わります。短期間でさまざまな現場・技術に触れて実務経験を積みたい人にはSES経由も選択肢になりますが、契約形態上、給与が伸びにくいと指摘されることが多い点は理解しておく必要があります。特定の1社に長く所属して設計・構築の経験を積みたい人は、自社でインフラを運用する企業の求人を優先的に探すほうが目的に合いやすいでしょう。SES企業を選ぶ場合は、還元率や正社員登用・転籍の実績を面談で確認することをおすすめします。
未経験からの転職理由はどう伝えればいいですか
「幅広い技術に触れられそうだから」といった抽象的な理由だけでは、他社にも当てはまる内容に見えてしまいます。なぜ今のタイミングでインフラエンジニアへのキャリアチェンジを決めたのか、前職の経験のどの部分を活かせると考えているのかを具体的に説明すると、志望度と定着性の両方が伝わりやすくなります。前職で手順の標準化や業務改善に取り組んだ経験があれば、それをインフラの運用効率化や自動化への関心と結びつけて話すと、再現性のあるエピソードとして伝わります。
転職エージェントは何社くらい使えばいいですか
未経験特化型を1つ、総合型かIT専門型をもう1つ組み合わせて、2〜3社程度から始める使い方が、複数の転職支援メディアで紹介されています。未経験特化型は受け入れ実績や研修体制に強く、総合型・IT専門型は求人数の多さや幅広い選択肢という異なる強みがあるため、両方を併用すると比較材料が増えます。登録数を増やしすぎると面談の日程調整に時間を取られやすくなるため、まずは2〜3社に絞り、受け入れ実績と研修体制を基準に比較することをおすすめします。
まとめ
未経験からインフラエンジニアへの転職では、転職サイト・エージェントを「受け入れ実績」「研修体制」「SES専業かどうか」の3つの軸で比較すると、単純な人気ランキングより実態に近い判断ができます。年収については、平均値か中央値か、誰を対象にした調査かを確認したうえで数字を見る習慣をつけることが、出典のあいまいな「◯◯万円」という表記に振り回されない近道です。SES経由の転職も、還元率や転籍実績を確認してから選ぶことをおすすめします。
本記事では、根拠が確認できない年収額や、利用実績のないサービスの断定的な評判は掲載していません。厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に職業分類が存在することは確認しましたが、この記事の執筆時点でこの環境からページを直接開いて数値を再確認することができなかったため、具体的な万円単位の数字は断定的には記載していません。気になる方は、job tagや賃金構造基本統計調査を直接確認することをおすすめします。
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