航空宇宙エンジニアの年収はいくらか 一次情報で出典別に徹底検証

「航空宇宙エンジニア 年収」で検索すると、「平均1287万円」という数字を紹介する転職コラムと、求人票に載っている800万円前後のオファーレンジが同時に出てきて、どちらを信じればいいか分からなくなる人が多いはずです。前者は調査名も対象人数も分からない出典不明な数字で、後者は三菱重工業やJAXAなど実在する組織の一次情報にもとづく数字です。この記事では、有価証券報告書、口コミサイト、求人票、公務員の給与データ、厚生労働省の統計を出典別に整理し、転職の判断材料として使える形にまとめます。

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三菱重工業・川崎重工業・IHIの有価証券報告書、JAXA・防衛装備庁の公表情報、求人媒体の掲載条件、厚生労働省の統計にあたり、出どころを明示して書いています。情報は2026年10月2日に確認しました。個人の転職体験談は掲載していません。

航空宇宙エンジニアの年収は「1287万円」なのか

出典の違う年収の数字を比べて選ぶイラスト

結論から言うと、「平均1287万円」という数字は、どの調査にもとづくものかを明示した一次情報が確認できないため、本記事では年収相場の根拠として採用しません。複数の人材紹介会社のコラムに同じ数字が転載されていますが、調査名・対象人数・算出方法の記載が見当たらず、三菱重工業など主要企業の有価証券報告書に示された年収(800万円台から1000万円台)とも大きくかけ離れています。年収を調べるときは、まず数字の出どころを確認することが欠かせません。

ネット上で広まる「1287万円」という数字の出典

複数の転職コラムが「日本の航空宇宙エンジニアの平均年収は2019年8月時点で1286万9806円、入社3年目までの平均は895万5207円、シニアクラスは1597万5568円」という数字を紹介しています。しかしこの数字がどの調査機関による、何人を対象にした調査なのかという記載はどのコラムにも見つかりませんでした。桁まで細かい数字であるほど、出典を確認する習慣が大切です。

本記事で採用する5つの一次情報の系統

出典不明の数字に頼らないため、本記事では次の5系統のデータだけを年収相場の根拠として使います。三菱重工業・川崎重工業・IHIの有価証券報告書、JAXAの口コミ・公表情報、防衛装備庁の公式給与データ、求人票に記載されたオファーレンジ、厚生労働省の賃金構造基本統計調査の5つです。それぞれ対象や性質が異なるため、次の章から出典ごとに見ていきます。

  • 有価証券報告書(三菱重工業・川崎重工業・IHI)ー全社員平均の法定開示
  • JAXAの口コミ・公表情報ー独立行政法人の年収傾向
  • 防衛装備庁の公式給与データー国家公務員(研究職)の年収
  • 求人票(SUBARU航空宇宙カンパニー・ispace等)ー募集時点のオファーレンジ
  • 厚生労働省の賃金構造基本統計調査ー「機械技術者」の全国平均
編集部

出典不明の「1287万円」のような数字は、見た瞬間に鵜呑みにせず、どの調査にもとづくのかを一度確認する癖をつけましょう。

三菱重工業・川崎重工業・IHIの有価証券報告書に見る年収

重工大手3社の年収が年度を追って伸びていく様子を描いたイラスト

航空宇宙事業を手がける国内の重工業大手3社は、いずれも東証に上場しており、有価証券報告書で平均年間給与を開示しています。2025年3月期の平均年間給与は、三菱重工業が1018万円(平均年齢42.5歳)、IHIが813万円(41.1歳)、川崎重工業が793万円(41.5歳)で、3社とも過去5年で増加傾向にあります。ただしこの数字は航空宇宙事業だけでなく、エネルギー・防衛・産業機械など全事業・全職種を含む会社単位の平均です。

3社の平均年間給与の推移(2021〜2025年3月期)

3社の平均年間給与は、ここ数年でそろって右肩上がりに増えています。三菱重工業は2021年3月期860万円から2025年3月期1018万円まで158万円上昇し、IHIは766万円から813万円、川崎重工業は699万円から793万円まで上昇しています。平均年齢も40歳前後から41〜42歳台へ緩やかに上がっており、年功的な要素も含まれているとみられます。

年度三菱重工業川崎重工業IHI
2021年3月期860万円(41.3歳)699万円(39.4歳)766万円(39.4歳)
2022年3月期864万円(41.6歳)684万円(40.5歳)736万円(40.8歳)
2023年3月期919万円(42.1歳)737万円(40.9歳)793万円(41.4歳)
2024年3月期966万円(42.4歳)810万円(41.3歳)836万円(41.8歳)
2025年3月期1018万円(42.5歳)793万円(41.5歳)813万円(41.1歳)

口コミに見る職種別・年代別の年収

有価証券報告書には職種別の内訳がないため、エンジニア職だけの年収を知るには口コミサイトの集計を参照する必要があります。三菱重工業の口コミ集計では、電気・電子・機械系エンジニアの年収は742万円、営業系は823万円、企画・事務・管理系は788万円とされ、年代別では30〜34歳649万円、40〜44歳854万円という推定値が示されています。これらは会社の公式発表ではなく、投稿者の自己申告をもとにした推定値です。

区分年収(口コミ集計)
電気・電子・機械系エンジニア742万円
建築・土木系エンジニア698万円
30〜34歳(全職種平均)649万円
40〜44歳(全職種平均)854万円
  • 航空宇宙事業だけの年収ではなく全社・全職種の平均であること
  • 職種別の内訳を開示する法定義務がないこと
  • 平均値であり中央値ではないこと
  • 平均年齢が40歳前後と比較的高く、年功要素を含むこと
  • 口コミの職種別年収は自己申告ベースの推定値であること
編集部

1018万円という数字だけを見て「自分もこの年収になる」と考えるのは早計です。まずは全社平均だという前提を押さえてから、職種別の口コミを確認しましょう。

JAXAと防衛装備庁に見る公的機関の年収

公的機関で働く場合の年収を確認するイラスト

民間の重工メーカー以外にも、航空宇宙に関わる進路として独立行政法人のJAXAや国家公務員の防衛装備庁があります。JAXAの口コミ集計による年収は平均716万円(範囲580万円〜1000万円)、防衛装備庁の研究職(技術系)国家公務員の年収は俸給と賞与を合わせて概算930万円程度とされ、どちらも学歴と経験年数で給与が決まる体系です。株式を公開していないため、民間企業のような有価証券報告書による開示はありません。

JAXAの年収相場と学歴・経験年数による決定方式

JAXAは国立研究開発法人であり、株式を発行していないため有価証券報告書を提出しません。口コミサイトの集計では、JAXA職員の年収は平均716万円、範囲は580万円から1000万円、平均賞与は年140万円程度とされており、給与は最終学歴と実務経験年数に応じて決まる体系です。宇宙飛行士もJAXAの職員という位置づけで、基本的な給与体系は他の職員と同じとされています。

防衛装備庁の技術系(研究職)国家公務員という選択肢

防衛装備という面から航空宇宙に関わる進路として、防衛装備庁の技術系研究職員という国家公務員の採用枠があります。令和6年の調査では、研究職俸給表が適用される技術系職員の平均給与月額は56万4510円(年収換算で概ね930万円程度)、行政職俸給表(一)が適用される一般職員は約40万5378円(年収換算で概ね673万円程度)と公式に示されています。期末手当・勤勉手当として俸給等の約4.65か月分の賞与が別途支給されます。

項目JAXA(独立行政法人)防衛装備庁 研究職(国家公務員)
年収の目安平均716万円(580万〜1000万円)概算930万円程度
数字の性質口コミ集計の推定値俸給表に基づく公式データ
有価証券報告書提出義務なし提出義務なし(行政機関)
  • JAXAは独立行政法人、防衛装備庁は国の行政機関(国家公務員)という立場の違い
  • どちらも有価証券報告書は提出しないこと
  • 給与は学歴・経験年数に応じて決まる体系であること
  • 防衛装備庁は俸給表(行政職・研究職)に基づく公式な給与データがあること
  • JAXAの年収は口コミ集計のため、公式発表の数字とは性質が異なること
編集部

JAXAや防衛装備庁を目指す場合は、年収の高さよりも研究テーマや配属先の希望が通るかどうかを重視する人が多い点も知っておくとよいでしょう。

求人票に見る中途採用の年収レンジ

求人票の年収レンジを確認して応募準備をするイラスト

実際に転職する際の年収を具体的に知るには、求人票に記載されたオファーレンジを確認するのが近道です。SUBARU航空宇宙カンパニーの生産技術エンジニア等の中途求人では年収800万円から1000万円、宇宙スタートアップのispaceではペイロードシステムエンジニアが500万円から900万円という求人が確認できました。いずれも募集時点の条件であり、実際の内定額は経験・スキルに応じて個別に決まります。

SUBARU航空宇宙カンパニーの求人レンジ

SUBARUは民間航空機・防衛航空機・ヘリコプターを3本柱とする航空宇宙カンパニーを持ち、中途採用を積極的に行っています。転職サイトに掲載された航空機向け生産技術エンジニアや調達・購買職の求人では、年収800万円から1000万円というレンジが複数件確認できました。即戦力となる経験者向けの募集が中心で、未経験者向けの求人情報はこの調査では確認できませんでした。

宇宙スタートアップ(ispace等)の求人レンジ

宇宙開発分野では、民間ロケット・衛星ベンチャーの採用も活発になっています。ispaceの中途求人では、ペイロードシステムエンジニアが年収500万円から900万円、プログラムマネジメント職やビジネス開発職が800万円から1000万円という条件で募集されており、月着陸船のGNC・推進設計などの専門職は年収応相談の求人も複数あります。スタートアップのため、職種やポジションによって条件の幅が大きい点が特徴です。

企業・職種年収レンジ(求人票)
SUBARU 生産技術エンジニア800万円〜1000万円
ispace ペイロードシステムエンジニア500万円〜900万円
ispace プログラムマネジメント・事業開発800万円〜1000万円
ispace GNC・推進設計エンジニア応相談
⚠️ 注意したい点

求人票の年収レンジは募集時点の条件であり、入社後に実際にその金額になるとは限りません。面接では固定給と手当・インセンティブの内訳を必ず確認してください。

  • レンジの上限だけでなく下限(どの経験年数から当てはまるか)を確認する
  • 固定給と残業代・インセンティブを合算した金額かを確認する
  • 「応相談」の求人は面接で個別に条件交渉になることを理解する
  • 募集職種が開発・生産技術・事業開発のどれかを確認する
  • 経験者限定か未経験可かを募集要項で確認する

厚生労働省の統計で見る「機械技術者」の年収

厚生労働省の統計データを確認するイラスト

航空宇宙エンジニアという業界全体の全国平均を知りたい場合、厚生労働省の公的統計を参照します。厚生労働省の令和5年賃金構造基本統計調査によると、統計上の職種区分「機械技術者」の平均年収は612万円(月給39万4千円、年間賞与139万3千円)です。これは全国の事業所に属する労働者を母集団にした平均値であり、中央値ではありません。航空宇宙エンジニアという単独の職種区分は、この統計には存在しません。

令和5年調査の数値と母集団の範囲

「機械技術者」は、機械の設計・開発に従事する技術者を広く含む厚生労働省の統計上の職種区分です。令和5年調査では、男性628万円、女性471万円、年齢別では30〜34歳555万円、40〜44歳677万円、50〜54歳749万円という平均値が示されており、茨城県726万円、神奈川県719万円など都道府県別の差も確認できます。母集団は全国の事業所に属する労働者であり、特定の1社や航空宇宙分野だけに限定した数字ではありません。

「航空宇宙エンジニア」と統計上の職種区分の違い

厚生労働省の統計には「航空宇宙エンジニア」という単独の職種区分は存在せず、最も近い区分は「機械技術者」です。この区分は航空機だけでなく自動車・産業機械など幅広い機械系の技術者を含む広い括りであり、航空宇宙分野に特化した数字ではありません。統計を引用する際は、日常的な呼び方と統計上の職種区分名が一対一で対応しない点を理解しておく必要があります。

年齢層機械技術者の平均年収
25〜29歳468万円
30〜34歳555万円
40〜44歳677万円
50〜54歳749万円
💡 ここだけ押さえる

「航空宇宙エンジニア」専用の全国統計は存在しません。厚生労働省の統計で近いのは「機械技術者」ですが、これは自動車や産業機械の技術者も含む広い区分だと理解しておきましょう。

  • 航空宇宙エンジニア専用の統計区分は存在しないこと
  • 「機械技術者」は自動車・産業機械なども含む広い区分であること
  • 平均値であり中央値ではないこと
  • 母集団は全国の事業所に属する労働者であること
  • 調査年度(令和5年)が最新のものかを確認すること

5つの出典データを1枚で比較する

複数の出典データを見比べる航空宇宙エンジニアの現場イラスト

ここまで見てきた有価証券報告書、口コミ、公務員の給与データ、求人票、厚生労働省の統計は、それぞれ対象も性質もまったく違う5系統のデータです。多くの競合記事はこれらを区別せずに並べているため、出典不明の「1287万円」と、有価証券報告書に基づく「1018万円」(三菱重工業の全社平均)を同じ土台で比較してしまう読まれ方をしやすくなっています。出典の性質を1枚の表で整理すると、どの数字を根拠にして判断すべきかが見えてきます。

出典別の数字の性質の違い

有価証券報告書は法定開示にもとづく一次情報ですが、対象は全社員で職種別の内訳がありません。口コミサイトは職種別の数字が分かりますが母集団が非公開で、求人票は募集時点のオファーレンジにすぎず、公務員の俸給表は公式ですが学歴・経験年数による決定方式が民間と異なります。5系統を混ぜずに読み分けることが、年収相場を正しく把握する第一歩です。

数字を引用する前に確認すべきポイント

年収の数字を転職の判断材料にする際は、平均値か中央値か、母集団は誰か、確認した時点はいつか、全社平均か職種別かという4点を必ずセットで確認してください。この4点に加えて、調査機関・対象人数が明記されているかどうかも確認すると、「1287万円」のような出典不明な数字を見分けやすくなります。本記事で紹介した数字は、この5点を本文中に明記しています。

出典の種類開示される内容職種別の年収は分かるか数字の性質
有価証券報告書(3社)全社員の平均年間給与・平均年齢分からない法定開示の一次情報
口コミ・推定サイト職種別・年代別の推定年収分かるが母集団が不明サイト独自の推定値
公務員の俸給表(防衛装備庁)行政職・研究職別の平均給与月額研究職か一般職かは分かる公式な俸給表データ
求人票・求人媒体募集ポジションごとの年収レンジある程度分かる募集時点のレンジ(一次情報)
厚生労働省の統計職種区分別の全国平均年収「機械技術者」単位で分かる公的統計(全国平均)
編集部

「年収1000万円超」という見出しだけに注目するのではなく、どの出典の、どの対象の数字かをセットで覚えておくと、求人票を読むときに役立ちます。

航空宇宙エンジニアへの転職で知っておきたいこと

航空宇宙エンジニアへの転職の面接対策をするイラスト

航空宇宙エンジニアという職種に就くには、どんな学歴・経路が必要なのかも気になるポイントです。航空宇宙工学を専攻する学生は大学院(修士)まで進学する比率が高いとされ、主要大学の航空宇宙系学科の修士修了者は三菱重工業・川崎重工業・IHIなどの重工業大手、NEC・三菱電機などの電機メーカー、JAXAなどの研究機関に就職するケースが多いとされています。ただし、重工メーカーの採用で学歴によるフィルターが明確にあるという情報は確認できませんでした。

必要な学歴・資格の実態

航空宇宙系の学科を出ていなくても、機械・電気・制御工学などの知識を持つ人材であれば採用対象になる求人が複数あります。必須の国家資格は特になく、大学院での研究テーマ(構造解析、推進工学、宇宙環境試験など)が専門性として評価される傾向があるとされます。学歴そのものより、具体的に何を専攻し、どんな研究・業務経験があるかが重視されるとみられます。

未経験・異業種からの転職のしやすさ

航空宇宙業界には設計・開発だけでなく、生産管理や品質管理、調達など幅広い職種があります。一部の求人票では生産技術職を未経験者向けに研修つきで募集する例もあり、製造業や精密機器業界での経験があれば、航空宇宙に特化した経験がなくても応募対象になりうるとされています。応募前に、自分の経験がどの職種区分に近いかを求人票で確認することが近道です。

  • 大学・大学院で機械・電気・航空宇宙工学系を専攻するルート
  • 製造業・精密機器業界での設計・生産技術の経験を活かすルート
  • 重工業大手(三菱重工業・川崎重工業・IHI等)への新卒・中途入社
  • JAXA・防衛装備庁など公的機関の採用試験を受けるルート
  • 宇宙スタートアップへ職種別(設計・ソフトウェア・事業開発等)に転職するルート

職種別の年収データの読み方はエンジニアの年収の中央値を解説した記事でも整理しています。外資系IT企業の年収事情は日本オラクルのエンジニア年収を解説した記事、サポート職の年収はマイクロソフトのサポートエンジニアの年収を解説した記事も参考にしてください。

よくある質問

航空宇宙エンジニアの年収について、検索でよく調べられている質問をまとめました。個別の条件によって事情は変わるため、ここでは一次情報にもとづく一般的な考え方として回答しています。以下は2026年10月2日時点で確認した情報にもとづいており、実在しない個人の転職体験談は含まれていません。数字を引用する際は、出典と母集団を必ずあわせて確認してください。

航空宇宙エンジニアの年収は本当に1287万円ですか

いいえ、1287万円という数字の算出根拠となる一次調査は確認できていません。複数の人材紹介会社のコラムに同じ数字が転載されていますが、調査名・対象人数・算出方法の記載が見当たりません。確認できる一次情報としては、三菱重工業の有価証券報告書に基づく2025年3月期の全社平均年収1018万円(平均年齢42.5歳)があります。これも航空宇宙事業だけでなく全社員・全職種を含む平均であり、エンジニア職だけの年収ではない点に注意が必要です。

三菱重工業・川崎重工業・IHIで年収に差はありますか

2025年3月期の有価証券報告書に基づく平均年間給与は、三菱重工業が1018万円、IHIが813万円、川崎重工業が793万円で、3社の間に差があります。いずれも全社員・全職種を含む会社単位の平均であり、航空宇宙事業の技術者だけを取り出した数字ではありません。過去5年の推移を見ると3社とも増加傾向にあり、平均年齢も40〜42歳台とおおむね近い水準です。職種別の年収を知りたい場合は、口コミサイトの集計も合わせて確認することをおすすめします。

JAXAや防衛装備庁の年収は民間企業より低いですか

単純に高い低いとは言えません。JAXAの口コミ集計による年収は平均716万円、防衛装備庁の研究職(技術系)国家公務員は年収換算で概ね930万円程度とされ、三菱重工業の全社平均1018万円と比べると同程度か、やや低い水準に見えます。ただし公務員型の給与は学歴・経験年数に応じて安定的に決まる体系であり、民間企業のようなインセンティブによる上下動は小さいとされています。年収の額だけでなく、給与の決まり方の違いも踏まえて比較することが大切です。

未経験から航空宇宙エンジニアに転職できますか

完全な未経験からの転職は難易度が高いものの、不可能ではありません。重工業大手の中途求人は経験者を主な対象にしているケースが多い一方、生産技術職などの一部の求人では研修制度を整え、未経験者を対象にした募集を行う例もあります。機械・電気・制御工学などの知識や、製造業・精密機器業界での実務経験があれば、航空宇宙に特化した経験がなくても応募対象になりうるとされています。応募前に、求人票で経験者限定かどうかを必ず確認してください。

まとめ

航空宇宙エンジニアの年収は、有価証券報告書・口コミサイト・公務員の給与データ・求人票・厚生労働省の統計のどれを見るかによって、数字の意味が大きく異なります。出典不明の「1287万円」という数字に頼らず、三菱重工業の全社平均1018万円(2025年3月期)、JAXAの口コミ平均716万円、求人票のオファーレンジ500万円台から1000万円台という、出典が明確な数字を基準に考えることをおすすめします。転職を検討する際は、求人票のレンジや面接で条件を確認し、学歴や経験に合った進路を選んでください。